〜 クリニック通信2005年5月号 〜
◆PET検査をご希望の方は、ご相談ください。
Q.PET検査では何がわかるのか?
A.がん細胞の有無と炎症性の疾患の有無がわかります。がん細胞は、正常の細胞よりも分裂が盛んに行われるため、糖分がたくさん必要とされます。そのため、検査前に静脈注射させていただいたお薬(18F-FDG=放射性物質を含んだブドウ糖)は、がんの病巣にたくさん集まります。その集まる様子をPET装置で身体の外から撮影すると、がんがどこにあるのか、その大きさはどのくらいかがわかります。炎症がある細胞は、正常の細胞よりもエネルギーを必要とするため、がん細胞と同じようにお薬(18F-FDG=放射性物質を含んだブドウ糖)を取り込みます。
当院はゆうあいクリニックと連携しております。PET検査の予約ができます。
PET検査は¥85,000〜です。
◆動脈硬化の原因は一つではありません。
(1)高血圧
高血圧は「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」とも呼ばれています。静かに忍び寄ってきて、やがては心筋梗塞や狭心症の下地になりかねないからです。
高血圧は、細い動脈の硬化を促すだけでなく、より太い動脈に生じる硬化も進める重大な危険因子です。塩分の取り過ぎや肥満で血圧が高くなっていくのは、皆さんよくご存じですよね。
動脈硬化が進みやすい血圧は「収縮期血圧が140mmHg以上、拡張期血圧が90mmHg以上の場合」で、血圧が高いほど脳梗塞や心臓病などにかかるリスクは当然、高くなります。
心臓のポンプ作用を反映する収縮期も、血管の抵抗性を示す拡張期の血圧も、同じように動脈硬化に影響を与えています。
(2)高脂血症
脂肪分のうち増えると動脈硬化を促すのは、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、高トリグリセライド(中性脂肪)血症、Lp(a)、レムナントなどで、反対に減ると動脈硬化を進めるのはHDL(善玉)コレステロールです。
「総コレステロール値は220mg/dl以上、LDL(悪玉)コレステロール値は140mg/dl以上、またHDLコレステロール値は40mg/dl以下」になると、狭心症や心筋梗塞の合併が増えるとされています。
(3)喫煙
1日20本以上の喫煙者では、虚血性心臓病の発生が50〜60%も高くなります。喫煙は、がん、肺や消化器などの病気だけでなく、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症といった動脈硬化性疾患の発症を促す強力因子です。
さらに悪いことに、喫煙はほかの危険因子にも影響し、総コレステロール値、LDL(悪玉)コレステロール値を高め、逆にHDL(善玉)コレステロール値を下げますから、二重のリスクをもたらすのです。
喫煙で血が固まりやすくなり、血栓症を起こす危険も高まります。血管も収縮しやすい状態になります。動脈硬化の予防・治療にまず禁煙が必要なのはいうまでもありません。
喫煙者だけでなく、そばにいて、たばこの煙を吸わされる「受動喫煙者」にも健康被害を与えていることをよく知ってほしいのです。
(4)肥満
肥満の程度を示す指標としてBMI(ボディ・マス・インデックス)があります。次の式で簡単に求めることができますから、時々チェックして正常体重にするよう努力してください。
日本肥満学会の基準では、19.8〜24.2は「正常範囲」、24.2〜26.4は「過多体重」、26.4以上は「肥満」としています。
肥満した人は血液中の脂肪が過多になりやすく、さらに高血圧、高尿酸血症、糖尿病などを合併しやすいので、ほかの危険因子にも大きな影響を及ぼしますから、あなどれません。例えば、肥満が進むと収縮期、拡張期とも血圧が明らかに上昇します。
(5)糖尿病
糖尿病の発症には、遺伝的な素因も関係しますが、生活習慣、とりわけ過食、運動不足、飲酒など、心がけ次第で改善できる習慣が大きく影響しています。
患者さんには、首の動脈の肥厚、脳血管障害、虚血性心臓病、大動脈硬化、足の閉塞性動脈硬化症などが、糖尿病でない人に比べ高頻度に、しかも全身にわたって起こりやすくなります。
◆流行性角結膜炎
流行性角結膜炎は、いわゆる「はやり目」と呼ばれている眼病のひとつです。かつてのトラコーマに代わり、最も多くてやっかいな伝染性眼疾患となったウイルス性の結膜炎で、伝染力が非常に強く、しばしば集団発生して、多くの人が罹患し、問題になります。以前は夏に多くおこりましたが、最近は季節に関係なく発症が認められています。ウイルス性結膜炎には、流行性角結膜炎、咽頭結膜熱、急性出血性結膜炎の3つがあります。これらのうち、最も重症で、結膜のみならず角膜にも症状をおこし、罹病期間の長いのが、流行性角結膜炎です。原因は、アデノウイルス8、19、37型の感染です。感染しても、1〜2週間は何の症状も現れない時期(潜伏期)があり、この頃から伝染力があります。ウイルス粒子が含まれる患者さんの涙や目やにから、手指やタオルなど、患者さんの触ったものを介して感染します。家族や学校、職場など、周囲に結膜炎の人がおられる場合は、感染源が明らかですが、多くの場合は何時、何処でうつったのか解らないのが現状です。
症状としては、ごろごろ(異物)感、充血、涙目、目やに、まぶたの腫れなどが急に起こり、増悪します。はじめは片目でも、ほとんどの場合、数日以内に他眼にも発病します。耳の前にあるりンパ節が腫れ、痛みを伴うことがあります。炎症が強いと目やにが多量に出て、重症例では、まぶたと角膜かくっついて、角膜の表面がむけてしまうこともあります。発病から一週間ほどは、治療をしていても症状が強くなり、治るまでに2〜3週間を必要とします。角膜に小さな白色の濁りが現れることがあり、特徴的です。角膜の濁りは、多くなると視力を妨げますが、半年から1年ほどで消失すると言われています。
治療は、ウイルスに直接作用して効果のある薬剤が無いため、体内で免疫反応がおこって、感染ウイルスに対する抗体が産生されるのを待たねばなりません。この間は、細菌など二次感染を予防する抗生剤や、角膜炎を抑えるステロイド剤を点眼しますが、殆どの場合、抗体ができるまでの間は結膜炎が悪化します。終生免疫の得られる疾患なので、同じウイルスの結膜炎にはかかりませんが、他の型のウイルスで結膜炎を発症する可能性はあります。
感染の危険があるのは、発病から約2週間です。この間は、十分な注意が必要です。学校の生徒は、原則として登校を禁止し、自宅療養とします。感染予防には、目に触らないようにし、流水と石鹸で手をよく洗う(物理的に排除する)ことが重要です。洗面器の消毒液に手を浸しても、かえってその液からうつることがあります。目やに、涙、点眼液などは、ティッシュペーパーで拭き取り、直ぐにすてて下さい。専用のタオルを使用し、洗濯は家族と別にして、入浴も最後にしましょう。汚染されたものは、可能であれば煮沸消毒して下さい。診察室では、器具の消毒に、アルコール清拭や紫外線殺菌燈を用いています。点眼は、症状のある目だけに行って下さい。点眼瓶の中がウイルスで汚染されていることが多いためです。家族に結膜炎の人がいても、目薬は共有しないで下さい。
◆咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱は、例年5月中下旬に患者数が増加し始め、7月下旬から8月上旬をピークに流行が見られる夏期の疾患で、プールを介して流行することが多いことから、プール熱とも呼ばれています。感染経路は通常、飛沫感染ですが、プールでは眼の結膜からの感染も考えられています。
咽頭結膜熱(プール熱)では、潜伏期はおおよそ4〜7日です。
発熱、咽頭炎、結膜炎が主症状ですが、全部揃わないこともあります。
乳幼児では、嘔吐や下痢を伴うことがよくあります。
(1)高熱
38-40度程度の高熱が4-5日前後続きます
(2)咽頭炎
のどが赤くなり、痛みを伴うこととも多いようです。
扁桃腺炎もよく伴います。そのため食欲不振や不機嫌、
よだれが出ます。
5〜7日で症状は軽減します。
(3)結膜炎
両側または片側の結膜が赤く充血します。
眼が痛い、目やに、光がまぶしいなどの症状もあります。
その他、一般的なかぜの症状(頭痛、寒気、食欲不振、せき、鼻水、リンパ腺の腫れ)があります。
咽頭結膜熱に特別な治療はありません。
(1)口の中が痛くなることが多いので、食欲不振による脱水症に注意してください出来るだけ、刺激の少ない、固くない物(ヨーグルト・プリン・ゼリー・アイスなど)や水分を十分に与えてください。
(2)結膜炎に対しては、抗生剤の目薬が処方されることが多いようです。
(3)熱が高いときに、熱さましを使ってもかまいませんが、使いすぎないようにしてください。
咽頭結膜熱(プール熱)の予防
手をよく洗い、タオルの貸し借りはやめましょう。
水泳後の洗眼、うがい、シャワー、プールの塩素消毒もした方がよいでしょう。
いつから学校や幼稚園に行っていいのか?
熱やのどの痛み、結膜炎の症状が消え、2日経過するまで出席停止です。
実際は、元気になるまで5〜7日くらい休んだ方がよいでしょう。
◆ストレスなどで収縮した血管が、笑うことで素早く元の形に戻る!?
笑う機会を増やすことは、高血圧の予防や治療に役立ちそうです。
心身がストレスにさらされると、ホルモンの作用で血管が収縮、血圧が高くなります。この状態が続くと、脳や心臓の血管が詰まる障害を引き起こす恐れがあります。
◆熟したバナナで免疫力UP!
日数がたったバナナほど白血球を増やす効果があり
10日目のバナナは、初日のバナナより白血球を5倍多くするそうです。これは店で買ったバナナの「購入後8〜9日目」に相当します。生理活性物質は、5〜7日目(店頭購入後4〜6日目)のバナナで最も増えているそうです。黒斑点のバナナです。見た目じゃありません!
◆我慢強い奥さんは心臓病になりやすい?
夫婦げんかを避け、言いたいことを我慢する女性は、夫に負けじと常に不満や不平を言い返す女性に比べて4倍も心臓病などになりやすいとの由。
また既婚男性は未婚男性に比べ、心臓病などで亡くなる危険が半減するそうです。
「外で働く妻が職場のストレスやイライラを家庭に持ち込む」と回答した男性は、そうでない男性に比べ2倍以上も心臓病になりやすかったとのアンケート結果もあります。
◆子どもを医療機関に連れて行く目安
1. 39度以上の高熱が出ている
2. 発熱に加え、発疹(ほっしん)やリンパ腺の腫れ、腹痛、頭痛などの症状が出ている
3. 1日に何度も吐いたり、下痢をする
4. 咳がひどく、眠れない
5. 視線が合わない、眠りがちなど普段と違って何か変だ、と感じる
◆不必要な抗生物質治療を減らしましょう!
風邪の9割はウイルス感染が原因で、抗生物質ではウイルスを抑えることはできません。
不必要な抗生物質の乱用は、薬が効かなくなる「耐性菌」を増やしてしまうことにつながります。
風邪を治すのは休養や栄養。睡眠を十分にとり、水分やビタミンを多く含む食事をとることが大切です。
親の側も単なる風邪なら、医師に抗生物質の処方を求めないよう心がけましょう!