『水ぼうそうと予防接種について』

 水ぼうそうは、「水痘(すいとう)」とも呼ばれ、水痘・帯状疱疹ウイルスの感染によって起こる病気です。多くは3〜4歳の子どもがかかり、基本的に1度かかると一生涯で2度とかかることはありません。
 水ぼうそうは、感染した人の「せき」や「くしゃみ」によって感染します。また、同じ部屋にいるだけで感染する場合もあります。
 水ぼうそうは感染してから10〜21日(潜伏期)で発症し、症状は軽い発熱とともに「虫刺され」のような赤い発疹が現れます。しだいに胴体や口の中、頭にまで広がっていきます。
 発疹は数時間で水ぶくれになり、3〜4日でかさぶたとなります。症状がピークになる時期には、発疹・水ぶくれ・かさぶたの色々な段階の発疹が混ざり合っていることも1つの特徴です。また、かなりのかゆみがあります。
 水ぼうそうの他の人への感染は、最初の発疹の数日前から、すべての水ぶくれがかさぶたになるまでの間に起こります。
 水ぼうそうのウイルスは、感染した人のだ液や水ぶくれの中に存在します。水ぼうそうは非常に感染力の強い病気なので、水ぼうそうにかかった人の近くにいたり、その人が触ったおもちゃなどから感染します。また、水ぼうそうにかかった人と同じ部屋にいるだけで感染する場合もあります。
 水ぼうそうは一年中かかる病気ですが、特に冬から春に流行します。
 発疹がすべてかさぶたになれば、ウイルスの感染力がなくなるので、水ぼうそうは治ったと考えてよいでしょう。発疹は現れてから3〜4日でかさぶたになりますが、次々と新しい発疹ができるため、すべての発疹がかさぶたになるまで10日前後はかかります。
 水ぼうそうのワクチンを接種すると、水ぼうそうにかかった人と接触しても水ぼうそうにかからないか、かかっても症状が軽くてすみます。また、水ぼうそうにかかった人と接触してから72時間以内にワクチンを接種すると、予防効果が期待できます。でも兄弟など濃厚な接触の場合には効果は期待できないと思います。
 自然に水ぼうそうにかかった時にできる抗体(ウイルスが感染しないように、体内にできる物質)の方が、病原性を弱めたウイルスを接種(=ワクチン接種)してできる抗体よりも、再び水ぼうそうにかかる可能性が少ないのは事実です。 ただし自然に水ぼうそうにかかった場合、発熱や発疹、かゆみなどの症状が出て不快感がありますし、引っかいてあとが残ったりします。重い病気を引き起こして死亡する場合もあります。また、周囲に感染させる可能性があるので保育園や幼稚園に行くことが出来ません。こうしたことを総合すると、「ワクチンを接種するよりも、自然に水ぼうそうにかかった方がメリットがある」とは決して言えません。
 大人になってから水ぼうそうにかかると、子どものときより症状が重くなります。高熱が出る、食事ができないなど全身状態が悪くなり、多くの人は入院します。子どもではあまり起きない肺炎を引き起こすことが多く、神経の障害(起立・歩行・姿勢の維持ができなくなったり、筋肉や平衡感覚に障害が起きる)をみることもあります。水ぼうそうにかかったときの死亡する危険性も、子どもより大人のほうが多いと言われます。
もし大人になるまで水ぼうそうにかかったことのないという人は、早めに水ぼうそうのワクチンを接種することをおすすめします。
 帯状疱疹は、水ぼうそうと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルス」というウイルスによって起こる病気です。
このウイルスに初めて感染したときに出る症状が水ぼうそうです。水ぼうそうが治ったあと、ウイルスは一生涯体内に潜伏し続けることが多く、加齢やストレスによって免疫力が低下したときにウイルスが活動を再開します。これが帯状疱疹です。
 帯状疱疹の人は水ぼうそうの人と違って周囲に感染させる可能性は低いのですが、発症した際にできる水ぶくれの中には水ぼうそうのウイルスが存在します。そのため、水ぼうそうにかかったことのない人や水ぼうそうのワクチンを接種していない人は、その部分に接触して水ぼうそうにかかることがあります。

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