〜 急性期の漢方治療 〜

 さて、皆さんは風邪のひきはじめにはどう対処されているのでしょう!?じっと寝て待つ?市販薬で様子をみる?すぐに病院に行って抗生物質をもらう?あるいはインフルエンザの特効薬をもらった?まあケースバイケースでいろんな対応があるかとは思います。しかし、果たしてご自身の体はそれを本当に望んでいるのでしょうか?
 ぞくぞくしてきたら『葛根湯(カッコントウ)』(宣伝にあったっけ?)
 咽喉がいがいがしてきたら『桔梗湯(キキョウトウ)』
 むかむかしてきたら『五苓散(ゴレイサン)』
 鼻がぐずぐずしてきたら(花粉症でも!)『小青竜湯(ショウセイリュウトウ)』
 以上の4種類の漢方薬は私自身の愛用薬(切り札)です。1〜2回内服しただけで、症状はすっかりきれいにとれてしまいます!
 毎日風邪の患者さんと相対して診療しているわけですから、皆さんよりよっぽどウィルスや細菌と仲よくなる頻度が多いのですが、こじらせない秘訣はとにかく1分1秒でも早く、先程の漢方薬を飲んでしまうことにあります。出かけるときは必ずカバンやポケットの中に忍ばせておきます。  
 よく「漢方は効くまでに時間がかかるのでは?」と言われるのですが、そんなことは決してありませんよ!
 昔々、『傷寒論(ショウカンロン)』という急な病に対する漢方の使い方を論じた書物が作られ、現代に至るまで急性期の漢方治療の基礎となっています。私が勝手気ままに処方している(あるいはのんでいる)わけではございません。
 ただし、漢方には「相性」というものがありますので、皆さん全員が私と同じ薬で効くとは限りません(というより、のめるわけではありません、が正解)。またのむタイミングも重要で、おかしいなと思ったらすぐにのんでしまうのがコツです。
 いかがですか?ご自身の風邪等の初期消火に有効な漢方薬を見つけて、常備しておいては!?(漢方のエキス顆粒は保険で処方できます。ぜひ医療機関でご相談ください。)
 

<風邪のひきはじめによくお出しする漢方薬について>
麻黄湯(27番)
 悪寒・発熱・諸関節痛のある場合、体力ある人・乳幼児に
葛根湯(1番)
 首筋がぞくぞくする悪寒を伴う比較的体力のある人に
小青竜湯(19番)
 くしゃみ・鼻水・鼻づまり・痰絡みの咳のある人に
桂枝湯(45番)
 自然発汗のある、体力普通の人に
香蘇散(70番)
 元来胃腸が弱い人あるいは高齢の人に
桂枝湯+麻黄湯<桂麻各半湯といいます>
 麻黄湯を使いたいが胃腸がそれほど強くはない人に
 1/3袋〜1袋を混ぜてお湯に溶いて飲んでください。
桂枝湯+葛根湯<桂枝加葛根湯といいます>
 葛根湯を使いたいが胃腸がそれほど強くはない人に
 (1/3袋〜1袋を混ぜてお湯に溶いて飲んでください。
桔梗湯(138番)
 咽頭痛が強い時、お湯に溶いた後冷やしてから少しずつ口に含んでゆっくりとのみ込んでください。
麻黄附子細辛湯(127番)
 とにかく悪寒が強い時処方します。
川きゅう茶調散(124番)
 風邪に伴う頭痛によく効きます。頓服として飲んでください。

*おまけ;漢方的考え方
『同病異治』同じ症状を訴えていても、体質によって処方が異なります。
『異病同治』様々の症状がいろんな時期にでても、体質にあった同じ処方で治ってしまうことがあります。          back