クリニック通信2005年9月号 〜

◆横浜市健康診断について
 職場などで健康診断を受けることができない40歳以上の横浜市民が対象、年1回受けることができます。
 従来65歳以上は無料でしたが、7月より 〜70歳以上から無料〜 に変更されました。
 40歳以上70歳未満の方は、健診料として¥1,200が必要です(心電図・血液・尿検査含む)。また大腸ガン検診は¥600です。
 胸部レントゲン検査は別途¥1,050(税込み)かかります(70歳以上の方も無料ではありません)
 50歳以上の男性は¥1,000で前立腺ガン(血液中PSA値)をチェックしておきましょう(70歳以上は無料)
 B型・C型肝炎検査は40/45/50/55/60/65/70歳時の節目チェックを1回だけ受けることができます(¥1,200)。また節目以外で肝機能異常が認められた場合は¥1,800で検査を受けることができます。(いずれも70歳以上は無料です)

◆腫瘍マーカー検査について
「ガン」の発見に役立つ腫瘍マーカーを血液検査で測定することができます。
 検査費用は¥5,950(税込み)です。
 ご希望の方は、当院受付までご連絡ください(電話予約可:045-910-0933)
 検査内容は、基本検査5項目(CEA,CA19-9,AFP,SCC,サイログロブリン)に
 +男性はPSAを追加します。
 +女性はCA15-3とCA125を追加します。

 CEA(肺癌・大腸癌)
 CA19-9(膵臓癌・胆道癌・胃癌・肝癌・大腸癌・卵巣癌)
 AFP(原発性肝癌・胃癌の一部)
 SCC(食道癌・肺癌・子宮頸部癌)
 サイログロブリン(甲状腺腫瘍)
 PSA(前立腺癌)
 CA15-3(乳癌)
 CA125(卵巣癌・子宮癌)

◆石綿(アスベスト)健康被害について
 石綿(アスベスト)は、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物ですが、その繊維が極めて細いため、研磨機、切断機などの施設での使用や飛散しやすい吹付け石綿などの除去等において所要の措置を行わないと石綿が飛散して人が吸入してしまうおそれがあります。以前はビル等の建築工事において、保温断熱の目的で石綿を吹き付ける作業が行われていましたが、昭和50年に原則禁止されました。
 その後も、スレート材、ブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材などで使用されましたが、現在では、原則として製造等が禁止されています。
 アスベスト(石綿)は丈夫で変化しにくいため、吸い込んで肺の中に入ると組織に刺さり、15〜40年の潜伏期間を経て、肺がんや中皮腫などの病気を発症する恐れがあります。

(1)石綿(アスベスト)肺
 肺が線維化してしまう肺線維症(じん肺)という病気の一つです。肺の線維化を起こすものとしては石綿のほか、粉じん、薬品等多くの原因があげられますが、石綿のばく露によっておきた肺線維症を特に石綿肺とよんで区別しています。職業上アスベスト粉塵を10年以上吸入した労働者に起こるといわれており、潜伏期間は15〜20年といわれております。アスベスト曝露をやめたあとでも進行することもあります。
(2)肺がん
 石綿が肺がんを起こすメカニズムはまだ十分に解明されていませんが、肺細胞に取り込まれた石綿繊維の主に物理的刺激により肺がんが発生するとされています。また、喫煙と深い関係にあることも知られています。アスベストばく露から肺がん発症までに15〜40年の潜伏期間があり、ばく露量が多いほど肺がんの発生が多いことが知られています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。
(3)悪性中皮腫
 肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期にアスベストを吸い込んだ方のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20〜50年といわれています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。

アスベストに詳しい原一郎・関西医科大名誉教授(公衆衛生学)より
「アスベストによる健康被害の個人差は大きく、大量に吸ってもすべての人が発症するわけではない。家庭にアスベスト製品があっても、飛散しない状態なら過敏に反応する必要はないだろう」

◆残暑こそ、夏ばてに注意!
 夏バテは、冷房がきいた部屋と室外との気温差がはげしいなど、暑さや湿気の急激な変化に体のリズムがついていけず、自律神経の働きが鈍くなることから起こります。症状としては、全身がだるい、思考力が鈍る、食欲がない、夏カゼをひく、下痢などです。また時には、頭痛、発熱、めまいといった症状を伴うこともあります。
 夏バテの原因は環境ストレスによるものですが、これに拍車をかけるのが自律神経の不調です。暑さなどのせいで食欲がなくなったり、食べる時間がマチマチになる、睡眠不足になる。こうした不規則な生活が続くと、自律神経がバランスを失い、疲れやすくなったり、立ちくらみがしたりと、さまざまな不調を引き起こしてしまいます。
 こんな夏バテによる不調を元気に整えるには、食欲がなくてもバランスの良い食事を心がけ、睡眠を十分に取ることが欠かせません。つまり規則正しい生活が、夏バテ撃退の最大の対策といえるでしょう。

 夏ばて(暑気あたり)に『清暑益気湯(せいしょえっきとう)』という漢方薬を!
  人参・白朮・甘草・当帰・黄耆・陳皮・麦門冬・五味子・黄柏という9つの生薬から構成された『清暑益気湯』は名前からも想像できるように、夏ばて(暑気あたり)対策の特効薬です。体力がなく、汗かきの若者にはとてもよく効きますヨ!

◆せめてアルコールは1日3合(エチルアルコール換算1日平均60グラム)以下です!
 一般的に日本酒を1日3合以上、5年以上飲んでいる場合を常習飲酒家と言い、1日5合以上、10年以上飲んでいる場合を大酒家と言います。統計によると、1日3合以上飲んでいる日本人の総数は約834万人にのぼるそうです。ちなみにアルコール依存症の人は約82万人と推計されています。
 尚、国が掲げる「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒量」は1合以下です。約3372万人は1合以上の飲酒量だそうですが・・・。
 適量を上回るとがんや脳出血の危険性を高めるそうです。やせ形男性は糖尿病にもなりやすいとの由。

*日本酒3合=ビール大びん3本=ウイスキーダブル3杯=焼酎2合=グラスワイン6杯

◆虫よけ剤、子供への使用規制へ
 蚊などに刺されないよう皮膚にスプレーしたり塗ったりする虫よけ剤について、厚生労働省は「6カ月未満の子供には使用しない」「6カ月以上から2歳未満の子供は1日1回の使用」などの子供向け使用ガイドラインを年内に作成する方針を固めた。
 虫よけ剤の各メーカーが表示する使用方法や使用量にばらつきがあり、国民生活センターに消費者から「子供に使うのが心配」との声が寄せられ、同省もガイドラインが必要と判断した。
 虫よけ剤の主成分は蚊などの感覚をまひさせる「ディート」という物質(正式名・ジエチルトルアミド)。毒性は低いとされるが、急激に吸い込むとけいれんや血圧低下、発疹(ほっしん)などが起こる恐れがあり、欧米では皮膚炎などのトラブルも報告されている。

◆ マグロも食べ過ぎに注意!
 厚生労働省は、妊婦か妊娠している可能性のある女性がメチル水銀濃度の高い魚介類を食べ過ぎないよう呼びかける注意事項の見直し案をまとめた。新たにクロマグロなど一部のマグロ類を対象に追加し、計16種の魚介類について注意喚起する内容で、同省ホームページ(HP)で公開する。
 メチル水銀は胎児の健康に悪影響を及ぼすとされており、音を聞いた時の反応が1000分の1秒以下のレベルで遅れる可能性があるという。 

◆妊婦の喫煙注意!
 喫煙習慣のある妊婦から、注意欠陥・多動性障害(ADHD)などの発達障害を持つ子供が生まれる割合が、喫煙習慣のない女性に比べ2倍も高くなる、というデータが北欧で出されました。
 注意力や集中力が続かず、落ち着きがないなどの特徴があるADHDは、脳内ホルモンの一種、ドーパミンの働きに異常があることが原因と考えられています。
「妊娠中の喫煙が、胎児の脳内ホルモン物質の働きに何らかの影響を与えている可能性がある」との由。

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