クリニック通信2004年4月号 〜

【お知らせ】

 4月19日(月)はみたに内科クリニックの誕生日(4歳)、早いもので5年目に突入です。『光陰矢の如し』を実感しております。これからも皆さま、どうぞよろしくお願いします。

【クリニックの休診日】

 4月の臨時休診日はありませんが、29日(木)はみどりの日(祝日)のため診療しておりませんので、ご注意ください。
 ゴールデンウィークも暦どおりです。5月1日(土)は通常どおり(午後5時まで)、2日(日)〜5日(水)が4連休となり、6日(木)から通常診療となります。

【横浜市健康診査の一部変更について】

 横浜市の財政もやや苦しいのか!?
 4月1日より横浜市健康診査65歳以上の2回目健診が廃止されてしまいました。また65歳以上健診項目のうち、「聴力検査」と「血沈」が検査項目より削除されました。
 それからまだまだ先の話ではありますが(平成17年1月から)、40歳〜64歳の健康診査は現行の無料(心電図は500円徴収)から1,200円負担となります。
 しかし悪い話ばかりではありません。50歳以上男性で希望があれば、1,000円の自己負担で前立腺ガンの腫瘍マーカーであるPSAを検査することが出来るようになりました(PSAに関しては先月の院内報に書いてますので、参考にしてください)。ただし基本健康診査を受けた場合に限ります(この検査単独では行えません)。
 前立腺癌はこれから急激に増加することが予想されておりますので、男性の皆さま、遠慮せず検査を受けておきましょう!

【最近のニュースから気になる記事をピックアップ】

(1)乳がんX線(マンモグラフィー)検診は40歳からに引き下げ

(2)子宮頸がん検診の対象を20代に拡大、隔年ごとに実施:子宮がんを発症する年齢の若年化が進んでいるため。子宮体がんは、頸がん検診時に出血など症状の見られる女性を対象に検診できるシステムとなる。

(3)「痛さは身近な人に伝え、同情してもらうと軽減される」(ヤンセンファーマの調査):「理解してもらえるという安心感が症状にも良い作用をもたらす!」

(4)高脂血症改善薬「リピトール」内服にて心臓発作減少効果が期待できる(ファイザー製薬)。

(5)魚由来の機能性油脂入り飲料を日本水産が4月に発売:中性脂肪を低下する作用があるエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を配合した飲料「イマーク」1本(100ミリリットル)にEPA600ミリグラムとDHA260グラムを配合、豆乳ベースのヨーグルト風味だそうな。

(6) 虫歯予防、整腸作用などがあるキシリトールを5%含んだパン「ラスク」4月中旬発売(銀嶺食品工業):お味はどんなものでしょうか?2個100円って高いのか・・・!?

(7)クランベリーの飲料に美肌効果あり(キッコーマン):クランベリー飲料に含まれるクエン酸やリンゴ酸といった有機酸とポリフェノールの抗酸化作用や血流改善作用による:肌のハリや透明感が増し、冷え性も改善するらしい!

(8)ニンジンジュースに花粉症やアトピー性皮膚炎の予防効果あり(カゴメ);ニンジンに含まれるベータカロチンが抗アレルギー物質として作用し、ジュースとして飲み続けると、細胞のバランスが調節され、長期的な治療効果がある。

【甲状腺の病気について】

 人の体内には多くの種類のホルモンが分泌され、身体のためにそれぞれ働いています。健康な人では適量のホルモンが分泌され、自動的に調節されていますが、病気になるとこの調節がうまくいかなくなり、多すぎたり少なすぎたりします。
 甲状腺ホルモンは新陳代謝を促進して酸素消費量を増やしたり、体温を調節したりしています。甲状腺ホルモンの分泌が多すぎると甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)となり、逆に少なすぎると甲状腺機能低下症(橋本病など)となってしまいます。
 甲状腺の病気は女性に多いことがわかっています(バセドウ病で女性は男性の5倍、橋本病は15〜30倍!)。なぜ女性に多いのかは確定した理由はまだ見つかっていませんが、“自己免疫”が関係しているのであろうと推定されています。
 甲状腺の病気は40歳以上の女性の約17%にみられるという統計がありますから、けっして珍しい病気ではありません。“自律神経失調症”あるいは“更年期障害”と間違えられることが多いので、疑わしい場合は血液検査を受けておく必要があるでしょう。
 以下のチェック項目でそれぞれ3項目以上当てはまる場合には、ご相談ください。それではチェックしてみましょう。

<甲状腺機能亢進症>
□ 暑がりである(夏に弱い)
□ 汗かきである
□ 疲れやすい
□ 動悸がする、脈が速い
□ 息切れがする
□ 落ち着きがなくイライラすることが多い
□ 食欲はあるのに体重が減った
□ 手足が震える
□ 首の辺りが腫れぼったい
□ 目つきがきつくなってきた、あるいは眼球が出てきた

<甲状腺機能低下症>
□ なにをするのも億劫である
□ 皮膚が乾燥してカサカサする
□ 寒がりになった
□ むくみがある
□ 髪や眉がうすくなった
□ 声がかすれたり低い声で話すようになった
□ 便秘がちである
□ 物忘れが多くなった
□ 食欲がない
□ 体重が増加した

*『自己免疫疾患』とは?
 通常の免疫反応は自分の身体に入り込んできた異物(ウィルスや細菌など)を排除することが仕事です。自分の身体はすべて自分のものであるはずですから、自分自身を攻撃するはずはないのです。ところが、あろうことか自分の身体の組織の一部を異物と誤認して抗体が作られ、自分の身体を攻撃してしまうことがあり、これを“自己免疫”といい、これにより生じる身体の障害のことを“自己免疫疾患”といいます。

【生活習慣病2:高脂血症について】

「コレステロールを下げたらガンになる」さあ本当でしょうか?
「コレステロールが多いと動脈硬化を促進する可能性がある」これは多くの研究で証明されており、どうやら本当のようです。
 ライフスタイルの西洋化に伴い、食事は伝統的な日本食から洋食へ、そして飽食と運動不足が加わり、いまや我々の血液中には処理しきれないコレステロールがあふれています。過剰なコレステロールは血管壁に蓄積され(こびりついて)、“プラーク”と呼ばれる血管の目詰まり(つまりヘドロ)を生じます。冠
動脈という心臓を養う動脈の中のプラークがある日突然破裂して・・・、そうこれが“心筋梗塞”の原因の一つで“急性冠症候群”と呼ばれ、急死の原因になっています。どうです、恐いでしょう!
 高脂血症の診断基準値は日本動脈硬化学会が出しており、下記のようになります。
  総コレステロール220mg/dl以上(少なくとも240以上はダメ!)
  HDLコレステロール40mg/dl以下
  中性脂肪150mg/dl以上
 
えっ、自分のコレステロールの数値をご存知ないって・・・!
 ダメじゃないですか、40歳過ぎてるのにぃ〜!!
 健康診断受けましょうよ!!!
 健康診断を受ける機会のない“40歳以上の横浜市民”の皆さんは、年に1回“無料”で横浜市健康診査を受けることができますので、ご相談ください(月〜土の毎朝8時半からの予約検査です。電話か受け付け窓口で予約してネ!)。
 さて話を戻しますが、高脂血症の治療の目的は、単に数値を下げるということではなく、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患を予防することにあります。治療の基本は食事療法(カロリー制限、脂質制限)と運動療法です。さらに喫煙、高血圧などの虚血性心疾患のリスクファクターを減らすことも必要です。3ヶ月頑張ったらそれなりに下がっていることでしょう。それでも下がる気配がなかったら・・・、やむを得ませんのでお薬をさしあげましょう。きちんと服用しながら、ライフスタイルを改善して、一日も早くお薬に頼らないでもすむ身体にしてください。
 極く一部の“経験論”をとるか、統計学的に証明されている大多数の“エビデンス”をとるか、さあ貴方はどっち?

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