クリニック通信2004年11月号 〜

《大豆イソフラボンに注目です!》
 大豆イソフラボンが今、更年期の症状をやわらげるとして注目されています。また、血管を詰まりにくくして心筋梗塞などを予防をし、さらにはガンの予防にも効果的とされています。
 イソフラボンとは、大豆の胚芽に多く含まれるポリフェノールの一種で、その構造は女性ホルモン“エストロゲン”とよく似ており、体内に摂取されるとエストロゲンと同じような働きするので、ホルモン補充療法と同じような効果が期待されます(顔がほてる、大汗をかくなどの更年期障害特有の症状が緩和されることがわかっています)。
 また体内のエストロゲンは、悪玉コレステロールを減らし、血管を広げて詰まりにくくする働きがあります。つまりイソフラボンは、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞といった血管系の病気を防ぐことができます。
 エストロゲンは骨からカルシウムが溶け出すのを抑え、骨量を調整する働きもあり、イソフラボンにより、閉経後の女性に多い骨粗鬆症までも抑える効果が期待できるのです。
 これらの作用から、乳ガンや、男性の前立腺ガンをはじめ、さまざまなガンの発生を抑える効果があることもわかっています。

アグリゴン型大豆イソフラボン
 アグリゴン型グリコシド型に比べて、糖の結合を除去したことにより体内への吸収が格段にアップされます。

 まとめると、アグリゴン型大豆イソフラボンに期待される効果は以下のとおりです。
 ・更年期症状の緩和
 ・乳ガンや前立腺ガンなどの予防
 ・骨粗鬆症の予防
 ・動脈硬化の進行予防
 ・高血圧症の予防
 ・体重増加の抑制
 ・血流の改善

《心臓に思いを馳せる》
 「収縮期血圧(上の血圧)は120mmHgですからちょうどよいですね。」と健康診断でいわれるとほっとしますよね。でもこの数値ってどのくらいの力を示しているのでしょうか?
 水銀の比重は水の13.6倍ですから、120mmHg=163cmH2O、つまり163cmの高さまで水を吹き上げる力があるということになります。これって凄いと思いません!?ちなみに血圧が200mmHgだと2M72cm吹き上がることになります。勝新太郎(座頭市)の切り合いの場面(吹き上がる血しぶき)を思い出すのは私だけでしょうか?ちょっと古いか・・・(^-^;)
 もう少し心臓のお勉強を続けますと、
・心臓の重さは200〜300gです。
・でもこれだけちっぽけな心臓が消費する酸素量は体全体の20%にもなります。
・この心臓に酸素(栄養血液すなわち動脈血)を送り届けている冠状動脈の直径はわずか2〜3mm以下でしかありません。
・心臓から送り出された血液は13秒から15秒で一周してまた心臓に戻ってきます。
・心臓は死ぬまで休みません。ちなみに1分間に60〜100回伸び縮みしているとして、1日86,400〜144,000回、1年(365日)にすると31,536,000〜52,560,000回!人生80年〜100年として、何と2,522,880,000〜5,256,000,000回休みなく働き続ける心臓って、スゴイと思いません!!
 2世紀のローマの医師ガレノスは「血液は肝臓で作られ、そこから心臓に送られたり、送られなかったりすることにより、心臓は受動的に膨らんだり縮んだりしている」、そして「血液は流れていった先で消費されなくなる」と言いました。
 それから1,500年後、17世紀のイギリス人ウィリアム・ハーヴェイは「何故、弁のある血管(静脈)とない血管(動脈)があるのか?」という疑問から、「心臓がポンプの役割を果たしているに違いない!」と考え、ついに「血液は循環している!」という正解(おそらく)にたどりつき、21世紀現在までの医療の発展につながっているわけなのです。スゴクないですか!?
        *参考図書:『心臓は語る』南淵明宏著

★以下の症状は心臓病かもしれません。ご相談ください。
 胸の痛み/息切れ/動悸/手足の痺れ、脱力/みぞおちの痛み/肩凝り/吐き気/冷や汗

★こんな症状(放散痛)は心臓病の可能性もあります。ご相談ください。
 咽喉にごはんが詰まったような感じ/下顎の感覚が鈍くなる感じ/左の奥歯の痛み/背中の痛み/首筋の筋肉痛/胃の痛み

《あなたのウェストは何cm?》
 日本人ではウェストが男性85cm以上、女性90cm以上だと、“内臓脂肪蓄積”の可能性があります。
 内臓脂肪蓄積により、さまざまな病気が引き起こされた状態を『メタボリックシンドローム』とよび、注目されています。
 また別の定義としてメタボリックシンドロームとは、「高脂血症」,「高血圧」,「肥満」,「糖尿病」のうち三つ(場合によっては二つ)以上該当する場合をいい、複数の危険因子が重なり,動脈硬化性疾患や冠動脈疾患の発症率が高くなるといわれています。
 「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセリド(中性脂肪)血症」または「高コレステロール血症」の危険因子を2つ持つ人はまったく持たない人に比べ、心臓病の発症リスクが10倍近くに、また3〜4つ併せ持つ人ではなんと31倍にもなることがわかりました。
 メタボリックシンドロームの背景には,遺伝的要因、加齢などの要因に加え、食生活・身体活動等をはじめとする生活習慣が深く関連しており、早期に生活習慣を改善していくことが重要とされています。生活習慣をちょっと改善するだけで、内臓脂肪を減らし、メタボリックシンドロームを防ぐことができます。

 皆さんは、こんな生活をしていませんか?まずはあなたの生活習慣をふり返ってみましょう。
 ・食事は満足するまで食べる
 ・間食をよく取る
 ・料理に砂糖をよく使う
 ・濃い味付けが好き
 ・緑黄色野菜をあまり食べない
 ・アイスクリームを好んで食べる
 ・普段から階段を使うことが少なく、エレベーターなどに乗ってしまう
 ・運動の習慣がない
 ・ストレス解消にお酒を飲むことが多い
 ・タバコを吸っている

 いかがでしたか?これからあなたのやるべきことは・・・。次回の健康診断の結果を楽しみにしてお待ちしております (^_-)

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