クリニック通信2003年8月号 〜

【食品と暮らしの安全:No.171(2003.7月号)&No.170(2003.6月号)より】

1)テフロン加工のフライパンを空だきしてはいけない!
  2〜5分で350℃以上となる。350℃以上になると、人体に有害な物質が出る!
  フッ素樹脂でコーティングしたアルミホイルも、高温になると分解ガスを発生する!(おぉ〜怖〜!)

2)15歳未満の子どもへの電磁波による健康影響について
  4ミリガウス以上でリスク増大!!:小児白血病が4.73倍、脳腫瘍が10.6倍に危険率上昇する!

3)スチレンは環境ホルモンである!
  行動異常、学習能力低下作用、発ガン性、生殖能力異常に影響か!?
  スチレン性容器は要注意!

4)人工甘味料は果たして安全か?
  とりすぎなければ大丈夫というが・・・??
  アスパルテーム、スクラロース、ステビア、エリスリトール、etc・・・!?

5)デニーズのアレルゲン除去メニュー
  頑張れデニーズ!(子どもたちが受け入れてくれるとよいのだが・・・)

6)原発事故と真夏の大停電・・・、あなたならどちらをチョイスしますか?
  (結局、原発が再開されつつあります。)

7)虫よけスプレーの毒性
  ジエチルトルアミドによる皮膚炎、神経障害、アレルギー反応など。
  直接皮膚に吹きつけないで、あらかじめ衣服にスプレーしておいても有効(か・・・?)

8)ビオチン欠乏症とは?
  抗生物質の長期服用や生卵の食べ過ぎで、腸内細菌異常引き起こし、ビオチン生成減少が原因となる。
  症状は湿疹・皮膚炎、爪の異常、筋力低下、神経障害、成長痛様疼痛、etc・・・。

9)携帯電話の電磁波を浴びると、アレルギー反応が悪化する可能性!

10)抗生物質使用を減らす工夫
  黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)の有効性;鎮掻痒、抗菌、抗ウィルス作用が期待できる!

11)抗生物質が農薬として使われる。
   当然耐性菌が出現する。
    それを食べる。
     抗生物質を飲んでいないにも関わらず、抗生物質の効かない身体となっているかも・・・!
   (詳しくは、今月の院内報特集記事をご参照ください。)

『もう抗生物質では治らない』マイケル・シュナイアソン&マーク・プロトキン著より

 1928年にイギリスのフレミングが青かびに抗菌作用のある物質を発見し、1941年にフローリーらがペニシリンの分離抽出に成功した。世界初の抗生物質、ペニシリンの発見は医学界の革命的な出来事であり、まさに人類の英知の結晶だった。そして抗生物質の時代がはじまり、抗生物質が医薬品として製造されるようになり、多くの命が救われた。人類は、何とかして細菌の脅威に打ち勝とうと努力を続けてきた。だが細菌は逆襲をはじめた。人も微生物も同じ生物であり、生き残りをかけ闘っているのだ!(訳者あとがきより)

十中八九はウィルスによる風邪、なのに何故抗生物質を飲むの?(出すの?)

 医師が抗生物質を処方するのは、ひとつには、うるさい患者を(あるいは親を)なだめるためであり、一方では、「実は緊急治療を必要とする細菌感染症であったのに誤診し、抗生物質を処方しなかった。」と訴えられずにすむよう、医師が法的な自衛策を講じるためでもあった。抗生物質の乱用により多くの細菌が殺されてきたが、その結果、強力な細菌に、薬の作用の仕組みを知り、それに抵抗する方法を学ぶ機会を与えたのである!

とりあえず前にもらっていた残りの抗生物質を飲んでおこう

 医者にかからず自分で適当に薬を飲んで病気を治そうとする際に、もっとも危険なのは、ほんの少量しか抗生物質を服用しなかったばかりに、感染症を治すのではなく、微生物にその抗生物質に抵抗する方法を学ばせてしまい、やがて抗生物質耐性の微生物の集団が繁殖し、それがほかの人間へ、そしてそこからまたほかの人間へとうつっていき、そのうち敗血症や肺炎を患っている人に、抗生物質が全く効かなくなることだ!

バンコマイシン耐性菌!?

 ペニシリンと同様に、バンコマイシンは細菌の細胞壁合成を阻害する。ペニシリンと違うのは、細胞壁の架橋の構造全体を、大きな野球用ミットのように三次元的に阻害することだった(より複雑)。バンコマイシン耐性を細菌が獲得するには、プラスミドの耐性遺伝子を一つ取り込んだり、染色体をでたらめに突然変異させたりするだけでは足りない。バンコマイシンが結合する細胞壁の複数ある酵素をすべて変化させ、かつ新しい細胞壁の架橋構造を新しい酵素で作る必要がある。そのためには、おそらく、こうした酵素をコードするまったく新しい遺伝子のセットを取り入れ、さらに取り入れた遺伝子がきちんと機能するように調整する方法を見つけなければならない。細菌がこうした変化をすべて実現し、協力して働くことのできる確率は、気が遠くなるほど小さかった。どんな数学的論理の基準から見ても、そんなことが起こるはずはなかったのだが・・・!

肉や魚は食するのに安全なのか?

 抗生物質を家畜に常用すると、その家畜を食べる人間、そして家畜を扱う人間の菌にも多剤耐性が生ずるのである!

 少量の抗生物質=薬に対する耐性メカニズムを獲得していくのにほどよい量なのである!

 ニワトリの消化管内に棲んでいたカンピロバクター菌は、よく糞に混じって放出される。カンピロバクター菌は、鶏肉の皮のくぼみにくっついたり、小売パックの肉汁のなかを泳いでいたりする。生の鶏肉を無造作に扱い、肉に触れ、そのまま手を洗わずにほかの食べ物に触れ、摂取する。あるいは、生の鶏肉を置いた後のまな板を洗わずに、そのままほかの食品を切り刻む。非常に強力な菌であるカンピロバクターは・・・。

中耳炎に抗生物質は当たり前???

 子どもの場合、肺炎球菌は気道感染ではなく、ひどい中耳炎を起こすことが多かった。2歳以上の子どもの中耳炎の大半は、臨床的には軽症であり、抗生物質を投与しなくても完治する。だが痛みに苦しむ子どもと、その傍らに不安げに立ち抗生物質を要求する親にたいして、処方を断れる医師がどのくらいいるだろう?だが抗生物質の猛襲を受ければ、中耳炎を起こしている肺炎球菌株の多くが耐性を身につけていく。いったん治まったあとも耳の痛みがぶり返し、また抗生物質の投与を受け、そのたびに耐性を強めていく・・・。

子どもは保育園通園中、しょっちゅう熱を出して困っています。

 保育施設では、半数以上が肺炎球菌を保菌し、その子どもが風邪をひき免疫力が低下すると、肺炎球菌感染症を発症する。感染した子どもは抗生物質の連続攻撃を受け、肺炎球菌が多剤耐性になる確率が急増する。

教訓
 1)熱が出ても2〜3日は、あわてず静かに寝かせておきましょう(寝ていましょう)
 2)夏休みのイベントを優先しないで、ゆっくり寝ていましょう
 3)熱が下がっても、せめて1日くらいは、ゆっくり家で過ごしましょう
 4)本当に抗生物質が必要な状況ですか?溶連菌性扁桃腺炎??マイコプラズマ肺炎???
 5)抗生物質が必要だと思い込んでいませんか?
 6)抗生物質を飲むなら、指示量を指示期間飲みましょう!中途半端な服用は細菌を強くします。


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