クリニック通信2003年3月号 〜

【臨時休診のお知らせ】
 3月29日(土)は都合により、休診です。ご了承ください。

【受付時間の変更について】
 クリニックも無事3年経過、来月19日より4年目となります。その間、医師会よりの業務委託や在宅医療の必要な患者さんもどんどんと増えており、時間外業務が嫌になるほど多くなってしまいました!そのためいよいよ従来の診療時間を維持することが困難となっているのが現状です。
 つきましては4月1日より、現在午後1時及び午後7時の受付終了時間をそれぞれ30分程早めることとしました。なお、午後0時30分あるいは午後6時30分までの来院が困難な場合には、電話で構いませんので受付にご連絡ください。可能な限り対応させていただきます。ご迷惑をおかけしますが、よろしくご承知置きください。
 〜 新しい診療受付時間(平成15年4月1日スタート予定) 〜
    午前の部 : 午前9時 〜 午後0時30分
    午後の部 : 午後3時 〜 午後6時30分

【横浜市健康診断、予約のお願い】
 40歳以上の横浜市民で、会社等で健康診断を受ける機会のない方は、横浜市の健康診査を受けることができます。胸部レントゲン、血液検査、尿検査は無料です。希望者は有料にて心電図検査と大腸がん検査も可能です(65歳以上は無料です)。また40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳はB型とC型の肝炎ウィルスのチェックが割安で受けられます(65歳、70歳は無料です)。ぜひあわせてご検討ください。
 なお、当クリニックでは毎朝8時30分からの予約検査を実施しておりますので、受付にお問い合わせの上、検査日を決めてくださいますようお願いします(電話でも予約可能です)。

【乳幼児健診業務の中止について】
 都合により3月をもちまして、横浜市からの乳幼児健診の業務委託をとりやめることとなりました。関係者各位にはご迷惑をおかけいたしますが、今後は都筑区役所保健所あるいは最寄りの取り扱い医療機関にて、乳幼児健診をうけていただきますようお願いします。

【食べるな、危険!】
 あなたは昨年10月に発刊された「食べるな、危険!」という本をすでに読まれたでしょうか?
 あなたは『日本子孫基金』という消費者・環境NGOの活動をご存知だったでしょうか?
 あなたは1984年から発刊されていたという『食品と暮らしの安全』という冊子を手に取ったことがこれまでにあったでしょうか?
 環境ホルモン、ポストハーベスト農薬、遺伝子組み換え食品、抗生物質耐性菌、ダイオキシン、防虫剤
発色剤、合成着色料、合成保存料・・・、いったい私たちは健康維持のために何を食べて生きていけばよいのでしょうか?
 虫がついたお米と虫が死んでしまうお米と、あなたならどちらを選ぶでしょうか?
 見てくれの悪い無農薬有機野菜と、見た目鮮やか農薬たっぷり野菜と、あなたはどちらを選んでいますか?
 抗生物質漬けの豚肉・鳥肉そして養殖魚、狂牛病の可能性ある輸入牛肉、農薬まみれの中国野菜に養殖ウナギ、ホルマリン処理(寄生虫駆除のため)された養殖ハマチ、ダイオキシンたっぷりの高級寿司ネタ、漂白剤まみれのカット野菜、化学薬品漬けの漬け物、多量残留農薬のオレンジジュース、2ヶ月痛まないイチゴ・・・。読んでいるうちに、食べるものが無くなりました!さあ、どうしましょう!?

 とりあえず、賢い消費者が増える必要があります。その知恵をいくつか拝借。
 その1)なるべく有機JASマーク商品を選びましょう。
 その2)地鶏、ハム、ソーセージ、ベーコンを選ぶ際には、特定JASマークを!
 その3)遺伝子組み換え食品はやめておこう。
 その4)とりあえず、中国産はさけよう。
 その5)見てくれの悪いものに安全なものが多い可能性あり。
 その6)原材料表示を確認!成分の多い順に並んでいる。添加物・着色料摂取を最小限に!
 その7)環境ホルモンが溶出しない容器あるいは包装かチェック!

 「食べるな、危険!」と「食品と暮らしの安全」過去1年分のバックナンバーをクリニックにとりそろえています。ご一読ください。なお、日本子孫基金の会員になりましたので、毎月新しい情報が届く予定です。ご期待ください。

【ゲーム脳の恐怖 森昭雄先生】
 1983年、ファミコン誕生。ちょうどその頃、私はシャープのパソコンテレビでテープデッキから立ち上げたロールプレイングゲームを夜な夜な楽しんでいたのを懐かしく思い出します。それ以前にも、射撃やテニスあるいはブロック崩しのテレビゲームをやっていた記憶はありますが、本当に容量も小さく、ちゃちな内容だったと思います。
 今やファミコン全盛期、ゲームのリアルな画像、迫力ある音声、素早い主人公の動き、まさにバーチャルリアルな世界といえるでしょう!プレイステーション2にゲームキューブそれにゲームボーイアドバンスまで、いつのまにやらわが家にもあふれているのでした。
 時間があればゲームに興じる子どもたちの指の動きには、たまにやる親はついていくことなど敵わず、それのみかジグソーパズルなどパターンや図形認識の必要なゲームでもおいてけぼりをくう悲しき日々、もしかしてファミコンって使い用によってはもの凄い教育の武器になるのではないか、集中力を養うのにもってこいなのではないか、などと思っていました。本当に!皆さんはいかがですか?
 ところが、これは大きな間違いであることが、森昭雄先生著「ゲーム脳の恐怖」を読んでわかりました。
 森先生は、ゲーム中の脳波を測定することにより、脳のある部分の脳波が痴呆患者のそれと同じになる、つまり若年性痴呆状態を加速する可能性が高くなるのではないか、と恐るべき警告を出されました。
 その脳の部分とは“前頭前野”、ここは人間らしさを表現する場所、理性・道徳心・羞恥心・状況判断を司っています。すなわち前頭前野の機能が低下すると、判断力などがなくなり、状況や周囲に配慮しない行動、自分勝手な態度や非常識な言葉づかい、暴力的行為などを起こしてしまいます。また、無気力になることもわかっています。
 それではどうしてファミコンが悪い影響を及ぼすのでしょうか?
 目からの情報は視床という感覚中継核を経由し、後頭部に位置している視覚野に入ります。そこで色や形状と同時に距離を検出し、最終的に運動出力細胞をもっている運動野へ伝わります。伝えられた情報は延髄の錐体交叉で反対側の脊髄を下行し、目的としている手足の筋肉を素早く収縮させます。この一連の流れでは、前頭前野には信号が伝わりません!頻繁に入ってくる視覚情報によって、前頭葉を使わずに、つまりゲームの操作をするときにいちいち考えずに、どんどん手が動いて、後頭部中心の神経回路が強固になっていき、前頭前野の脳細胞が働く必要性が減っていくというわけなのです(考えなくともゲームができるようになってしまうと、β波の活動が低下してしまう!)。
 テレビゲームのなかには、前頭前野の脳活動を明らかに劇的に低下させるものの多いことがわかりました。
 テレビゲームに熱中しすぎる子どもたちは、キレやすく、注意散漫で、創造性を養えないまま大人になってしまうかもしれません。
 「そういえば物忘れが激しく、物覚えが悪く、集中できない」とお子さんに感じたことはありませんか?
 注意欠陥多動障害の子どもの脳は前頭前野、帯状回前部などのニューロン活動が低下しているそうです。
 脳の神経回路は二十歳過ぎでも形成されますが、ほとんどは小学校中学年くらいまでの脳の発育段階で、どのような神経回路になるかが決まってしまいます。
 幼児期に組み上がった神経回路のためにゲームがやめられない、ゲーム機をみたら手が動く、ゲームがするのが本能のようになっていて、古い脳が働いてしまうのだそうです。
 前頭前野には短期記憶に関係しているワーキングメモリが関与しています(作業記憶あるいは作動記憶)。記憶を短時間貯蔵して、必要に応じてさっと引き出すことのできる脳内の記憶システムといえます。
 前頭前野がよく活動するときというのは、私たちが仕事をするときなど、これまでの新しい情報をどう選び組み合わせて独創性を生み出すのか、どんな手順で行動を起こすのかなどを決定する場合です。
 人間は知識を新たに組み合わせて何かを創造することができなければいけません。人間は、意欲や創造性によって前向きの行動をとることができます。人間は目標を立て、理想を持ち、それに向かって前進、そして目標を達成したときに、喜びや感動を感じるものなのです。
 昨今流行のパソコン教育も、やるからには子どもが受動的に知識を取り入れるのではなく、子ども自身のものとして能動的に取り入れられるようにしなければならないでしょう。
 子どもの教育の根本は、子どもの創造力を養い、多くの体験をさせ、創造の喜びを体感させることにあります。
 子どもは本来、全身的で発散的な遊びによって心のうさを晴らし、欲求不満を解消しています。外に出て自然のなかで遊び、五感を十分に使うことで前頭前野も含めた脳全体を活性化することが大切でしょう。

 いかがでしたか?低年齢でゲーム三昧の怖さが少し伝わったでしょうか?でも一度できあがってしまった習慣(習性)を正すのには多大なエネルギーが必要なものです。お子さんのファミコン病とお父さんの生活習慣病、どちらが治しやすいのでしょうか!?
 なお森先生の最近の研究では、右脳の方が顕著に活動の低下を示すそうです。次回の報告も期待しましょう。

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